下肢静脈瘤の人におすすめの入浴方法について

立ち仕事やデスクワークが多い職業の方は、他の人に比べて下肢静脈瘤を発症しやすいという報告があります。立ち仕事にしてもデスクワークにしても、足の静脈に圧が強めにかかりやすくなってしまうので、ある意味で職業病の一種と言えるかもしれません。しかし、下肢静脈瘤になりたくないからと職業を変えることができる人はまずいないはずです。ですので、日頃から自分でできる範囲のケアをしておくことがとても大切になってきます。 一番手っ取り早くできるケア方法は、弾性ストッキングを着用して、足に常に圧をかけるようにしておくという方法なのですが、帰宅後の入浴方法を工夫することによって下肢静脈瘤の発症を予防することができますので、試してみて欲しいと思います。お風呂に入るだけで、水の重さが全方向から体にかかることになりますので、とても良い効果があります。この水の圧力を静水圧と呼ぶのですが、ゆっくりとお風呂に浸かることにより、静水圧の作用で、日中足に溜まっていた血液が心臓の方へ押し戻されます。この際に全身浴をしてしまうと心臓に過剰な負荷がかかってしまうので、半身浴にするのがポイントです。下半身にだけ静水圧がかかるようにすることで、上半身と下半身の血液のバランスが平均化されます。

 半身浴による下肢静脈瘤予防効果をより高めたいと考えるのであれば、入浴中の姿勢にも気をつける必要があります。浴槽が狭い場合は仕方がありませんが、できるだけ足を伸ばした状態で入浴するのがベストです。膝を曲げて入浴すると、静水圧が均等にかかりませんし、曲げられている箇所では、血液やリンパの流れが阻害されてしまいますので、それだけ効果が低下してしまいます。ですので、日本式の深い浴槽よりも西洋式の広くて浅めの浴槽の方が適しています。お湯に浸かるのはせいぜい乳首くらいまでにして、足をまっすぐに伸ばし、少し長めの入浴を心がけるようにするとよいでしょう。 忙しくで、浴槽にのんびり浸かるような時間的な余裕がなく毎日シャワーを浴びるだけで済ませている人もいると思いますが、そのような人はタライやバケツに熱めのお湯を入れて足湯をするだけでも、ある程度予防することができます。椅子に座った状態で、ひざ下を熱いお湯に15分程度浸すようにすると、血流が改善されます。高い疲労回復効果も期待できるので、ぜひ試してみてください。 ただし、既に下肢静脈瘤になってしまっている場合には、症状の進行を抑える程度の効果しか期待することができませんので、積極的な治療を希望するのであれば、病院を受診するようにしてください。